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 東京都議選挙の結果について。特徴として都民ファーストの会が31議席(現有26議席)を取り最大勢力に帰り咲いた。自民党は21議席(30)と大きく後退した。公明党も現有23から19議席に落ち込んだ。立民は5議席増えて17議席に、共産も5議席喪った。こうした中、国民が9名、参政が3名と、それぞれ現有ゼロから議席を獲得した。▼「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」は、プロ野球野村克也監督の名言だが、ここでもその言が当たっているかどうか確認したい。まず勝の方だが、ゼロから議席を得た国民、参政は勝組と言えよう。両党の票が伸びたのは自民党の保守層が流れた結果である。これまで自民党は我々の味方だ、日本の心を大切にしてくれている、との想いがいつの間にか党の政策によって片隅に追いやられ、中国への過剰なサービスと思われるビザ緩和やトランプ政権との煮え切らない曖昧な外交姿勢等々、我々はどこに誇りを持ち、希望を託すれば良いかの指標を失いつつあることの結果である。参政党はその隙間を巧みについた。国民は当初、かつての自民党に近い政策を踏襲することで高い評価を得ていたが、夫婦別性や左翼系候補を加えたことなどで急速に人気を落とした。それでも修復を行って議席を得たが、あのままやっていれば全員当選もあったはずだ。都議選は来たる参院選にもその傾向が続くと言われる。自民党には金銭を配るようなことではなく、日本人の心の琴線に触れるような政策の打ち出しを望みたい。(令和7年6月30日号)

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